アッパー・アンテロープキャニオンに落ちる光の柱

アメリカ・アリゾナ州 / ナバホ・ネイション

アンテロープキャニオン

砂岩の割れ目に落ちる一本の光。ラスベガスから車で5時間、赤い大地の底へ。

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

パソコンの壁紙で、たぶん誰もが一度は見ている。オレンジ色の岩がねじれ、天井の隙間から一本の光が斜めに差し込む、あの写真。あれがアンテロープキャニオンだ。アリゾナ州北部、ページという小さな町の郊外にある。

不思議なのは、これほど有名なのに「どこにあるか」を答えられる人が少ないことだ。グランドキャニオンの一部だと思っている人も多いが、違う。ここはナバホ族の土地で、国立公園ですらない。入るにはナバホ族のガイドと一緒でなければならず、三脚は禁止、カバンも持ち込めない。

そして、車で15分の場所にもうひとつ壁紙の常連がいる。コロラド川が馬蹄形にえぐった断崖、ホースシューベンド。この二つを見るためだけに、世界中から人がこの町にやってくる。

この記事は、成田を出てラスベガスに降り、レンタカーでUS-89を北へ走り、ページに二泊して二つの絶景を見て、その先の荒野へ抜けるまでの道中記です。ビザも運賃も入場料も、途中で食べたものの味も、全部書きます。

国・地域
アメリカ合衆国 アリゾナ州/ナバホ・ネイション(準自治領)
最寄りの町
ページ(Page, AZ)人口約7,500人
行き方
ラスベガスから車で約440km・5時間/フェニックスから約440km・4.5時間
入域
アンテロープキャニオンは認可ガイド同行が必須。個人での立ち入りは1997年の鉄砲水事故以来、全面禁止
ビザ
日本国籍はESTA(電子渡航認証/申請料21ドル・約3,300円、有効2年)で観光90日まで
ベストシーズン
光の柱は3月下旬〜9月上旬の午前10時〜午後1時ごろ。景色全体は春と秋が快適
この記事のレート
1ドル=157円(2026年8月時点の目安)。料金はすべて2026年8月時点
アッパー・アンテロープの壁。砂岩が水で削られ、布のようにうねる。
アッパー・アンテロープの壁。砂岩が水で削られ、布のようにうねる。
ページ周辺の道端に立つナバホの工芸スタンド。銀細工とターコイズが並ぶ。
ページ周辺の道端に立つナバホの工芸スタンド。銀細工とターコイズが並ぶ。
ナバホ・タコ。揚げパンの上に豆と肉と野菜を積む、この土地の主食。
ナバホ・タコ。揚げパンの上に豆と肉と野菜を積む、この土地の主食。

この区間の航空券・レンタカーを比較する

※広告枠。表示される内容は提携各社によります。

ラスベガスに降りる

第 1 章

ラスベガスに降りる

成田から直行10時間半。空港のスロットマシンで旅が始まる

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

成田からラスベガス(ハリー・リード国際空港、旧マッカラン)まで直行便で約10時間30分。時差はマイナス16時間なので、夕方に出れば同じ日の朝に着く。得したような、損したような気分になる。

入国審査を抜けて手荷物受取所に出ると、いきなりスロットマシンが並んでいる。空港なのに。到着したばかりの人が、スーツケースを待ちながらレバーを引いている。これがラスベガスかと、ここで初めて実感する。

手荷物受取所。ターンテーブルの向こうにもう電飾が見えている。
手荷物受取所。ターンテーブルの向こうにもう電飾が見えている。
到着ロビーのスロットマシン。荷物を待つ数分でも遊べるようになっている。
到着ロビーのスロットマシン。荷物を待つ数分でも遊べるようになっている。

この旅の主役は車だ。ページまで公共交通機関はほぼないと思っていい。レンタカーカウンターは空港本体ではなく、シャトルバスで7分ほどのRent-A-Car Centerという別棟にまとまっている。ターミナル出口の「Rental Car Shuttle」の標識に従う。

SUV(中型)で1日65〜90ドル(約10,200〜14,100円)、保険を足すと1日100ドル(約15,700円)前後。国際運転免許証と日本の免許証、クレジットカードの3点を必ず持っていく。ガソリンは満タン返しが基本で、この地域のレギュラーは1ガロン約3.9ドル(約610円/1リットルあたり約160円)。

最初の一皿:In-N-Out Burger ダブルダブル(5.90ドル=約930円)
空港を出てすぐ、レンタカーセンターの近くにある赤と黄色の看板。西海岸のハンバーガーチェーンだ。「ダブルダブル」はパティ2枚チーズ2枚。注文時に「アニマルスタイルで」と言うと、マスタードを塗って焼いたパティに、刻んだピクルスとグリルドオニオン、追加のスプレッドが載る。裏メニューだが誰でも頼める。

一口目、まず生の玉ねぎではなく飴色に炒めた玉ねぎの甘みが来る。次にマスタードの酸味、遅れて肉の脂。パティは薄いので肉々しさより「焼けた肉の香り」が主役だ。レタスはちぎりたてでぱりっとしていて、バンズはやわらかく、噛むと全体がすぐ一体になる。冷たいミルクシェイク(3.30ドル=約520円)が異様に濃いので、交互に食べると口の中がリセットされる。

ドクターペッパーのL(1.19ドル=約190円)
ガソリンスタンドの「ビッグガルプ」サイズ。日本のLの倍はある。甘草とチェリーとバニラが混ざったような、薬っぽい甘さ。砂漠の乾いた空気には、これくらい甘くて冷たいほうが合う。氷を足しながら5時間かけて飲むことになる。

ビーフジャーキー ペッパー味(8ドル前後=約1,260円)
スタンドのレジ横に必ず吊るしてある。噛むと最初は硬いが、唾液で戻ってくると黒胡椒と燻煙の香りが立ち上がる。塩気が強いので水が進む。運転中の眠気覚ましとして、これ以上のものはない。

In-N-Out のダブルダブル。パティ2枚チーズ2枚、薄いパティを重ねるのが西海岸式。
In-N-Out のダブルダブル。パティ2枚チーズ2枚、薄いパティを重ねるのが西海岸式。
夕暮れの駐機場。翌朝、この空港を背にして北へ走り出す。
夕暮れの駐機場。翌朝、この空港を背にして北へ走り出す。
これから向かう先。赤い台地の上に、ページの町がぽつんとある。
ページの手前。赤い台地と灌木だけの土地が、町の直前まで続く。
US-89を北へ

第 2 章

US-89を北へ

440km、5時間。信号のない道と、途中の町の朝ごはん

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

ラスベガスからページへの定番ルートは、I-15で北東へ抜けてユタ州南部に入り、US-89に乗り換えて南下する道。地図上は遠回りに見えるが、これがいちばん早い。休憩なしで4時間30分〜5時間、実際には食事と写真で7時間はかかると思っておいたほうがいい。

街を出て30分で、もう景色が変わる。看板が消え、対向車が減り、地平線まで一本の道が続く。制限速度は片側一車線でも時速75マイル(約120km)。日本の感覚だとかなり速いが、周りはもっと速い。

US-89の標識。この道路番号を追いかけて北へ、そして南へ。
US-89の終点標識。ここから北へ、この道路番号だけを追いかけていく。
カナブのメインストリート。町はこの通り一本で終わる。
カナブのメインストリート。町はこの通り一本で終わる。

途中の町、カナブ(Kanab, UT)
ユタ州カナブは、ザイオン国立公園とページのちょうど中間にある人口5,000人ほどの町。ここで一度給油と食事をしておくと、この先が楽になる。西部劇の撮影地として使われてきた町で、通りに古い映画館が残っている。

Houston’s Trail’s End のバターミルク・パンケーキ(11ドル=約1,730円)
1945年から続く食堂。カウボーイの鞍と鹿の角が壁に掛かった、絵に描いたような西部の店だ。直径20cmの分厚いパンケーキが3枚重なって出てくる。表面はほんのり焦げて香ばしく、中は蒸しパンのようにしっとり。バターミルク特有のかすかな酸味があるので、メープルシロップをたっぷりかけても甘ったるくならない。バターは常温でやわらかく、置いた瞬間に溶けていく。

DayLean’sのロールパン+カントリーグレイビー(6ドル=約940円)
同じ店の名物。焼きたてのロールパンを割ると湯気が上がり、そこに白いソーセージグレイビーをかける。グレイビーは牛乳とバターと小麦粉の、とろりと重いソース。黒胡椒がしっかり効いていて、崩したソーセージの粒がざらりと舌に残る。塩気は強め。コーヒーが止まらなくなる味だ。

ルートビア・フロート(5ドル=約790円)
湿布と言われがちなあの香り。だが冷たいバニラアイスを浮かべると、薬草の香りが乳脂肪に丸められて、急に飲みやすくなる。炭酸とアイスが混ざる境目の、しゃりしゃりしたところがいちばんうまい。

ガススタンドのビーフ・タマル(4ドル=約630円)
レジ横のホットケースに転がっている。とうもろこしの皮を開くと、蒸したマサ(とうもろこし粉の生地)の中から赤いチリ煮込みの肉が出てくる。マサはもちもちというより「ほろり」と崩れる感じで、ほのかに甘い。チリは辛さより酸味とクミンの香りが立つ。手が汚れるので紙ナプキンを多めに取っておく。

アメリカ式のパンケーキ。分厚いものが重なって出てくる。ベーコンを添えることも多い。
パンケーキ。分厚いものが重なって出てくる。メープルシロップをたっぷりかける。
ビスケットにかけるカントリーグレイビー。黒胡椒が強く効いた白いソース。
ビスケットにかけるカントリーグレイビー。黒胡椒が強く効いた白いソース。
白い岩盤を縫って走る道。グランド・ステアケースの一部を横切る。
白い岩盤を縫って走る道。グランド・ステアケースの一部を横切る。
バーミリオン・クリフス。赤い崖の下を涸れ川が横切る。
バーミリオン・クリフス。赤い崖の下を涸れ川が横切る。
マーブルキャニオン周辺の奇岩。柔らかい層だけが削れてキノコになった。
マーブルキャニオン周辺の奇岩。柔らかい層だけが削れてキノコになった。

カナブからページまでは約120km、1時間20分。州境を越えるとユタ州からアリゾナ州に入るが、ここで時刻に注意が必要になる。アリゾナ州は夏時間を採用していないのに、ナバホ・ネイションだけは採用している。つまり夏の間、同じ地域の中で1時間ずれる場所が混在する。

アンテロープキャニオンのツアーはナバホ時間(=夏はユタと同じ時刻)で動いていることがほとんどだ。スマートフォンの時計は電波でどちらかに勝手に合わせるので信用しすぎないこと。予約確認メールに書かれた時刻が何時間帯なのか、必ず前日に業者へ確認しておく。ここで間違えて集合に遅れると、ツアーは返金なしで終わる。

カナブの商店。人口5,000人の町だが、通りには本屋も金物屋もある。
カナブの商店。人口5,000人の町だが、通りには本屋も金物屋もある。
19世紀に建てられた木造の家。西部劇の撮影地として使われてきた町の名残。
19世紀に建てられた木造の家。西部劇の撮影地として使われてきた町の名残。

寄り道:ザ・ウェーブ(Coyote Buttes North)
カナブとページの中間、US-89から未舗装路を入った先に、砂岩がうねって波のようになったザ・ウェーブがある。壁紙でよく見るあの縞模様だ。ただし入るには抽選の許可証が必要で、1日64人しか入れない(オンライン抽選と、カナブの現地抽選が半々)。倍率は季節によって数十倍。許可なしで入ると高額の罰金になる。

往復9.5km、道標のない砂漠を歩くルートで、GPSと3リットル以上の水が要る。夏は熱中症で救助が出る。当たったら行く、外れたら諦める。それくらいの構えでちょうどいい。

ザ・ウェーブ。砂丘が固まってできた斜めの層が、そのまま模様になっている。
ザ・ウェーブ。砂丘が固まってできた斜めの層が、そのまま模様になっている。
同じ岩の別角度。人が入ると、うねりの大きさがわかる。
同じ岩の別角度。人が入ると、うねりの大きさがわかる。

ザイオン国立公園を通るルートもある。ラスベガスからI-15を北上し、ザイオンを東西に抜けてUS-89に出る道だ。距離はほぼ同じで、途中にマウント・カーメル・ハイウェイという赤い舗装の峠道がある。ザイオンの入園料は車1台35ドル(約5,495円)/7日間。この区間だけは国立公園の年間パスが使える。

ザイオンの岩峰。ここを抜けてUS-89に出るルートも取れる。
ザイオンの岩峰。ここを抜けてUS-89に出るルートも取れる。
コロブ・キャニオンズ側の崖。ザイオンの北端にあたる。
コロブ・キャニオンズ側の崖。ザイオンの北端にあたる。

ページ(Lake Powell)の宿を探す

※広告枠。表示される内容は提携各社によります。

ページ着 ― ダムが作った町

第 3 章

ページ着 ― ダムが作った町

人口7,500人。ダム建設のために1957年に生まれた、砂漠の湖の町

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

ページという町は、地図の上では唐突に現れる。周囲は何もない赤い台地なのに、そこだけ碁盤の目の住宅街とモーテルとガソリンスタンドがある。それもそのはずで、この町は1957年、グレン・キャニオン・ダムの建設作業員の宿舎として作られた。町の歴史は70年に満たない。

ダムができてコロラド川がせき止められ、砂漠のど真ん中に全長300kmの人造湖レイク・パウエルが生まれた。そして皮肉なことに、その湖と、ダムに沈まなかった支流の割れ目——アンテロープキャニオン——が、この町を観光地に変えた。

ワーウィープ展望台から見たレイク・パウエル。砂漠に青が食い込む。
ワーウィープ展望台から見たレイク・パウエル。砂漠に青が食い込む。
ワーウィープ・マリーナ。ハウスボートが係留されている。
ワーウィープ・マリーナ。ハウスボートが係留されている。

グレン・キャニオン・ダムは高さ216m。町の北の端、US-89が渡る橋のすぐ横にある。カール・ヘイデン・ビジターセンター(入館無料)からダムの天端を見下ろせる。ダム内部の見学ツアーは休止と再開を繰り返しているので、行く前にrecreation.govで確認したほうがいい。なお、レイク・パウエルの湖岸(グレン・キャニオン国立レクリエーションエリア)に車で入る場合は1台30ドル(約4,710円/7日間有効)が別途かかる。

ダムの上に架かるグレン・キャニオン橋。歩いて渡れる。
グレン・キャニオン・ダムと、その脇に架かるグレン・キャニオン橋。
コンクリートのアーチ。高さ216m、1966年完成。
コンクリートのアーチ。高さ216m、1966年完成。
ローン・ロック。湖の中に岩がひとつだけ突き出している。
グレン・キャニオン国立レクリエーションエリアの入口標識。ローン・ロック地区へ向かう道。
マリーナに並ぶボート。ここから湖上ツアーが出る。
マリーナに並ぶボート。ここから湖上ツアーが出る。
岩の窓ごしの湖。この造形も水の仕事だ。
岩の窓ごしの湖。この造形も水の仕事だ。

湖上ツアーの相場(2026年8月時点):アンテロープポイント発の短めのアンテロープ渓谷クルーズが約50ドル(約7,850円)、ナバホ・キャニオン3時間15分ツアーが105ドル(約16,485円)、グレン・キャニオンのダム・クルーズが142ドル(約22,294円)。レインボーブリッジ方面のツアーは2026年時点で運休中のものがあるので要確認。

宿の相場:3つ星クラスで1泊平均170ドル(約26,690円)。Hyatt Place Page/Lake Powellが1泊230〜273ドル(約36,110〜42,861円)、Courtyard by Marriott Lake Powellが107ドル(約16,799円)前後、Lake Powell Resortが83ドル(約13,031円)前後。アンテロープキャニオンのツアーが取れた日程で先に宿を押さえるのが鉄則。夏は町中が埋まる。

夜のダム。放水路がライトアップされる日がある。
夜のダム。放水路がライトアップされる日がある。
嵐が近づく湖。この地方の夏は午後に雷雨が来る。
嵐が近づく湖。この地方の夏は午後に雷雨が来る。

Ranch House Grille のチリベルデ・オムレツ(16ドル=約2,512円)
朝6時から開いている家族経営の食堂。ページに泊まったら、まずここで朝を食べるのが正解だ。卵3個のオムレツに、店で炊いたチリベルデ(青唐辛子と豚肉の煮込み)がたっぷりかかって出てくる。青唐辛子は辛いというより青い草の香りと、じんわり後から来る熱。豚肉は箸——実際はフォークだが——で押すとほろほろ崩れるまで煮てある。卵はふわっとしていて、緑のソースを吸って一体になる。

つけ合わせのハッシュブラウンは外がぱりっと、中がしっとり。トルティーヤが2枚ついてくるので、途中からオムレツを包んで食べるとまた別の料理になる。コーヒーはおかわり自由で、店員がポットを持って回ってくる。

ビスケット+ハニー(4ドル=約630円)
スコーンに近い、バターの層が重なったパン。割ると湯気と一緒にバターの香りが出る。地元のハチミツをかけると、塩気と甘さがちょうど噛み合う。パサつくのでコーヒーか水は必須。

これがナバホ・タコ。皿からはみ出す揚げパンが土台になっている。
これがナバホ・タコ。皿からはみ出す揚げパンが土台になっている。
具は豆・牛挽き肉・レタス・トマト・チーズ。上から緑のチリをかける店も。
具は豆・牛挽き肉・レタス・トマト・チーズ。上から緑のチリをかける店も。

Big John’s Texas BBQ のブリスケット・プレート(24ドル=約3,768円)
元ガソリンスタンドを改装した店で、給油所の屋根の下にピクニックテーブルが並ぶ。夕方になると生演奏が入る。ブリスケット(牛の肩バラ)は低温で十数時間燻したもので、外側は黒い皮のような「バーク」、中はピンク色のスモークリング。指でつまむと自重で裂ける。

味は塩と黒胡椒だけ。ソースは後からかける方式で、テーブルに甘いものと酸っぱいものの2種類が置いてある。まずは何もつけずに一切れ。脂が溶けて、燻煙の香りが鼻に抜ける。次に酸味のソースをつけると、脂が切れてまた食べられるようになる。

コーンブレッド・マフィン(2ドル=約310円)
とうもろこし粉の黄色いマフィン。ぼろぼろ崩れるが、それが正しい。ほんのり甘く、ブリスケットの塩気とぶつからない。
スイートティー(3ドル=約470円)
南部式の甘い紅茶。氷でいっぱいのグラスに注がれる。渋みはほとんどなく、砂糖水に紅茶の香りをつけたようなもの。BBQの塩気にはこれが合う。

ブリスケット。十数時間燻した牛の肩バラで、外側の黒い皮を「バーク」と呼ぶ。
ブリスケット。十数時間燻した牛の肩バラで、外側の黒い皮を「バーク」と呼ぶ。
コーンブレッド・マフィン。ぼろぼろ崩れるのが正しい。
コーンブレッド・マフィン。ぼろぼろ崩れるのが正しい。
アイスティー。この地方の食堂はどこも、氷をぎっしり詰めたグラスで出す。
アイスティー。この地方の食堂はどこも、氷をぎっしり詰めたグラスで出す。
湖を見下ろす展望地。夕方になると風がやんで、水面が鏡になる。
湖を見下ろす展望地。夕方になると風がやんで、水面が鏡になる。
ページから見たレイク・パウエル。町のすぐ裏にこれがある。
ページから見たレイク・パウエル。町のすぐ裏にこれがある。
アッパー・アンテロープ

第 4 章

アッパー・アンテロープ

光の柱が落ちる1時間。三脚もカバンも持てない、手ぶらの見学

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

アンテロープキャニオンは、ひとつの谷ではない。アッパー(上流側)とロウアー(下流側)、さらに少し離れたキャニオンXという三つの区画があり、それぞれ別の業者が別のツアーを運営している。名前が同じなので混乱するが、体験はかなり違う。

アッパーは地面と同じ高さから入って、平らな砂の上を歩く。階段はない。天井が高く、幅が狭い。だから上の隙間から差し込んだ光が、床まで届く途中で空中の砂埃に当たって、あの「光の柱」として見える。壁紙になっているのはたいていこちら側だ。

集合場所の駐車場。改造トラックの荷台に乗って渓谷へ向かう。
集合場所の駐車場。改造トラックの荷台に乗って渓谷へ向かう。
渓谷までの道は舗装なし。砂の川底をそのまま走っていく。
渓谷までの道は舗装なし。砂の川底をそのまま走っていく。

入口は、地面の割れ目。台地を歩いていると、突然足元に幅数メートルの裂け目が現れる。そこから中に入る。外は40度近い炎天下なのに、一歩入ると空気がひやりと変わって、砂の匂いがする。

上から見た渓谷。地面がこう割れているだけにしか見えない。
上から見た渓谷。地面がこう割れているだけにしか見えない。
中に入るとこれ。壁が水に磨かれて、布のひだのようになっている。
中に入るとこれ。壁が水に磨かれて、布のひだのようになっている。

ツアーの料金と時間(2026年8月時点):アッパーの標準ツアーは1人90〜120ドル(約14,130〜18,840円)+チップ10〜15ドル。光の柱が出る季節(3月下旬〜9月上旬)の時間帯指定ツアーは115〜140ドル(約18,055〜21,980円)+チップ15ドル。所要は現地60〜75分、集合から解散まで約1時間30分。これとは別にナバホ・ネイション入域料が1人15ドル(約2,355円)かかるが、ほとんどのツアー料金に含まれている。

予約は必須で、しかも早い。光の柱の時間帯(おおむね午前10時30分〜午後1時)は数か月前に埋まる。夏休みなら半年前に押さえたい。

これが光の柱。空中に舞う砂に光が当たって、はじめて柱として見える。
これが光の柱。空中に舞う砂に光が当たって、はじめて柱として見える。
柱が床に触れる瞬間。触れそうに見えて、手を伸ばすと何もない。
柱が床に触れる瞬間。触れそうに見えて、手を伸ばすと何もない。
柱がない時間帯でも、壁が反射して内部が金色に光る。
柱がない時間帯でも、壁が反射して内部が金色に光る。

持ち込みのルールが厳しい。2019年以降、三脚・一脚・自撮り棒はすべての区画で全面禁止。プロ向けの撮影専用ツアーも同年に廃止され、ナバホ・パークスは撮影許可証の発行を停止したままだ(2026年6月時点)。リュック、ウエストポーチ、ショルダーバッグ、ハンドバッグも持ち込み不可。業者によっては透明な袋のみ可とするところもあるが、原則「カメラかスマホと、身につけた水だけ」と思っておくといい。

理由は単純で、通路が狭く、人が詰まると危険だからだ。実際、すれ違うのがやっとの幅の場所がいくつもある。荷物は車に置いていく(貴重品は身につける)。フラッシュも禁止。ペットも不可。

ガイドが「これはクマの横顔」と教えてくれる。言われると見えてくる。
ガイドが「これはクマの横顔」と教えてくれる。言われると見えてくる。
こちらは「ミイラの顔」。壁の造形にひとつずつ名前がついている。
こちらは「ミイラの顔」。壁の造形にひとつずつ名前がついている。

ガイドは全員ナバホ族で、多くがこの近くで生まれ育っている。歩きながら、どこにどんな形が見えるか、いつ鉄砲水が来たか、雨季に何が起きるかを話してくれる。スマホを渡すと、その場所に合わせた露出設定にして撮ってくれることも多い。チップはそのお礼だと思えばいい。

暖色の層。赤いのは酸化鉄、白っぽい層はほとんど純粋な石英。
暖色の層。赤いのは酸化鉄、白っぽい層はほとんど純粋な石英。
同じ壁でも、時間が30分ずれると色がまったく変わる。
同じ壁でも、時間が30分ずれると色がまったく変わる。
いちばん狭いところ。人ひとりがようやく通れる幅しかない。
いちばん狭いところ。人ひとりがようやく通れる幅しかない。

光の柱を見る条件は、意外と厳しい。太陽が高いこと(=夏の正午前後)、空が晴れていること、そして空気中に砂埃があること。三つ目が効いていて、風のない日は柱がぼんやりする。ガイドが足元の砂をすくって空中に放るのは、そのためだ。観光客サービスに見えて、あれがないと写真に写らない。

柱が出ない時間帯でも渓谷は美しい。むしろ午前の早い時間や夕方は、壁が間接光でやわらかく光って、色の階調が豊かになる。柱にこだわらないなら、そちらのほうが人も少ない。

真上を見上げる。空が細い川のように見える。
真上を見上げる。空が細い川のように見える。
左右にうねる曲面。水はこの形を数百万年かけて彫った。
左右にうねる曲面。水はこの形を数百万年かけて彫った。

この渓谷ができた仕組みは、ガイドの説明を聞くとよくわかる。母岩はナバホ砂岩。古代の砂丘が固まったもので、斜めの縞(斜交層理)がそのまま模様になっている。そこに夏の雷雨で発生する鉄砲水が、砂を混ぜた研磨剤のように流れ込み、割れ目を削り広げてきた。

削るのは水そのものというより、水が運ぶ砂だ。だから壁は削り跡が滑らかで、手で触ると陶器のように冷たく、粒子は感じない。低い位置の壁ほど水が強く当たるので、えぐれ方が深い。

下部の削れ方。ここを水が高速で通っていく。
「立ち上がったクマ」と呼ばれる壁。下部ほど水が強く当たり、深くえぐれている。
砂岩の断面。層の一枚一枚が古い砂丘の斜面だった。
砂岩の断面。層の一枚一枚が古い砂丘の斜面だった。
渓谷の中ほど。ここまで来ると外の音がまったく聞こえない。
渓谷の中ほど。ここまで来ると外の音がまったく聞こえない。

鉄砲水の話は脅しではない。1997年8月、ロウアー・アンテロープで観光客11人が鉄砲水に流されて亡くなっている。降ったのは渓谷の上ではなく、25km以上離れた上流だった。頭上は青空でも、水は来る。個人立ち入りが禁止され、ガイド同行が義務化されたのはこの事故がきっかけだ。

現在は業者が気象レーダーを常時監視していて、上流に雨雲があれば当日でもツアーは中止になる。返金・振替の条件は業者ごとに違うので、予約時に確認しておくこと。7〜9月は特にその可能性がある。

渓谷を上から。この裂け目が数kmにわたって続いている。
渓谷を上から。この裂け目が数kmにわたって続いている。
洞窟のように見えるが屋根はない。上は空につながっている。
洞窟のように見えるが屋根はない。上は空につながっている。

ツアー待ちの屋台:ナバホ・タコ(12ドル=約1,884円)
集合場所の駐車場に、日よけの下でフライブレッドを揚げる屋台が出ていることがある。この土地のいちばんの名物だ。

まずフライブレッド。小麦粉・ベーキングパウダー・塩・水だけの生地を手で伸ばし、油で揚げる。直径20cmほど、揚げたては外がぱりっと、中は空気の入った層になってふわふわ。ドーナツほど甘くなく、油っぽさより小麦の香ばしさが立つ。触ると熱くて持ち替えることになる。

その上に、豆(ピント豆を煮て潰したもの)、味付けした牛挽き肉、レタス、トマト、削ったチェダーが積まれる。食べ方に作法はない——というより、フォークで端から崩していくしかない。手で持つと確実に崩壊する。一口目は肉と豆の塩気、遅れて揚げパンの甘み。緑のチリソースがテーブルにあれば、後半でかけると味が変わって最後まで飽きない。

ナバホ・タコ。パンごと食べる「食べられる皿」。
ナバホ・タコ。パンごと食べる「食べられる皿」。
フライブレッドでハンバーガーを挟んだ亜種。これもよくある。
フライブレッドでハンバーガーを挟んだ亜種。これもよくある。

フライブレッド単品+ハニー(6ドル=約942円)
何も載せずに、ハチミツと粉砂糖だけをかけたもの。屋台では「シュガー&ハニー」と言えば通じる。揚げたてに粉砂糖をふると、湿気を吸って表面がしっとりする。噛むと外側がぱりっと割れて、中の層から湯気が出る。ハチミツが熱で流れて指を伝うので、これも紙ナプキン必須。甘いほうを先に食べると、後のタコが物足りなくなるので順番には注意。

ナバホ・ティー(コタ茶/3ドル=約471円)
グリーンスレッド(コタ)という草の葉を煮出したお茶。カフェインはない。味はカモミールに近い、土っぽくてほんのり甘い香りで、渋みはまったくない。熱いままでも、氷を入れて冷やしても飲む。揚げ物のあとに飲むと口の中がすっと軽くなる。乾燥した束が土産物屋で売られていて、持ち帰れる。

ロウアー・アンテロープ

第 5 章

ロウアー・アンテロープ

梯子で35m下る。同じ谷なのに、まったく別の場所

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

アッパーが「入って歩く」なら、ロウアーは「降りていく」。入口は地面のごく細い割れ目で、そこから鉄の階段と梯子を伝って、地下35mまで下る。谷はV字型で、上が狭く下が広い。だから光は柱にならず、壁を舐めるように反射しながら降りてくる。

色も違う。アッパーがオレンジと金なら、ロウアーは紫、赤紫、青みがかったピンクが出やすい。同じ砂岩、同じ日の同じ町なのに、これほど違うのかと驚く。時間が許すなら、両方行ったほうがいい。

アッパーの壁。天井が高く、色は暖色寄り。
アッパーの壁。天井が高く、色は暖色寄り。
ロウアーの梯子。これを何本も下って渓谷の底へ向かう。
ロウアーの梯子。これを何本も下って渓谷の底へ向かう。

料金(2026年8月時点):ロウアーを運営できるのはKen’s ToursとDixie Ellis’の2社だけで、どちらもナバホ・パークス公認。標準ツアーは1人80.50ドル(約12,639円)で、税・手数料・ナバホ入域料まで込みの総額表示。アッパーより安い。所要はチェックインを含めて約1時間30分、渓谷内の歩行距離は約1.8km。Dixie Ellis’は独自サイトを持たず、予約は旅行系サイト経由になることが多い。

体力の目安:急な金属階段の上り下りが何度もあり、身をかがめて通る場所もある。膝や腰に不安があるならアッパーのほうが確実に楽。逆に言えば、動ける人にはロウアーのほうが「探検している」感覚が強い。

降りきったところ。頭上の隙間から光が落ちてくる。
降りきったところ。頭上の隙間から光が落ちてくる。
壁の層。下から見上げると縞がねじれて見える。
キャニオンXの壁。アッパー・ロウアーとは別に、もうひとつ公開されている区画。
狭い通路。肩がこすれるくらいの幅が続く。
狭い通路。肩がこすれるくらいの幅が続く。
反射光だけで、これだけの色が出る。照明は一切ない。
反射光だけで、これだけの色が出る。照明は一切ない。
見上げると空の細い帯。あそこが地表だ。
見上げると空の細い帯。あそこが地表だ。

持ち物のルールはアッパーと同じ。三脚・一脚・自撮り棒は禁止、バッグ類も原則不可。加えてロウアーは両手が空いていないと危ない。梯子を掴む場面が何度もあるので、カメラはストラップで体に固定しておく。サンダルは避けて、かかとのある靴で。

足元は乾いた砂で、滑るというより「沈む」。スニーカーの中に砂が入るのは諦めたほうがいい。

岩の造形。ガイドは「渓谷の精霊」と呼んでいた。
岩の造形。ガイドは「渓谷の精霊」と呼んでいた。
真下から見上げた層。ねじれが立体的に見える。
真下から見上げた層。ねじれが立体的に見える。
明暗の差が激しい。露出はハイライト側に合わせるとうまくいく。
明暗の差が激しい。露出はハイライト側に合わせるとうまくいく。
縦に走る大きな層。人の背丈の何倍もある。
縦に走る大きな層。人の背丈の何倍もある。
通路の途中。光が届く場所と届かない場所が交互に来る。
通路の途中。光が届く場所と届かない場所が交互に来る。

撮影のコツを、ガイドに教わったまま書いておく。まずフラッシュは使わない(禁止でもある)。壁の色が飛んで、砂岩の階調が全部なくなる。スマホなら、明るい壁を長押しして露出を固定し、そこから少し暗めに落とす。暗部を持ち上げるのは後からできるが、飛んだ白は戻らない。

それから人を入れること。この渓谷は写真だとスケールがまったく伝わらない。誰かが立っているだけで、壁の高さが一気にわかる。

人が入るとこの通り。壁がどれだけ大きいかがやっと伝わる。
人が入るとこの通り。壁がどれだけ大きいかがやっと伝わる。
撮る人を撮る。狭い通路では順番待ちが発生する。
撮る人を撮る。狭い通路では順番待ちが発生する。
上を向いて構える人。この体勢がいちばん多い。
上を向いて構える人。この体勢がいちばん多い。
光の縁。壁の角に当たった光だけが白く残る。
光の縁。壁の角に当たった光だけが白く残る。
彫刻のような曲面。触ると陶器のように冷たい。
彫刻のような曲面。触ると陶器のように冷たい。

混雑の話もしておく。ロウアーは通路が一方通行で、団体が数分おきに入る。前の組が写真を撮っている間は動けないし、後ろからも人が来る。「立ち止まって撮れるのは1か所につき10〜20秒」くらいだと思っておくと腹が立たない。人のいない写真を撮りたいなら、開門直後の回か、閉門前の最終回を狙う。

頭上の青空。ここだけ切り取ると別の惑星に見える。
頭上の青空。ここだけ切り取ると別の惑星に見える。
カメラを構える人。手すりがない場所も多い。
カメラを構える人。手すりがない場所も多い。
奥まで光が届いた瞬間。数分で消える。
奥まで光が届いた瞬間。数分で消える。
ハート形に見える隙間。ガイドの定番スポット。
ハート形に見える隙間。ガイドの定番スポット。
上層の壁。ここまで水が来たことがあるという。
上層の壁。ここまで水が来たことがあるという。

マトン・シチュー(14ドル=約2,198円)
ナバホの家庭料理の中心にあるのが羊だ。骨つきのマトンを、じゃがいも・にんじん・玉ねぎと一緒に、香辛料をほとんど使わずに塩だけで煮る。だから羊の匂いがそのまま出る。獣くさいと感じる人もいるはずだが、脂は澄んでいて、スープはあっさりしている。肉は骨から自然に外れるまで煮てある。

一口目に来るのは、脂と塩と、かすかな甘み。とうもろこしが入っていることもあり、その粒がぷちっと弾ける。スプーンで飲むというより、フライブレッドを浸して食べるのが正しい。パンが汁を吸って、そこがいちばんうまい。

ブルーコーン・マッシュ(5ドル=約785円)
青とうもろこしの粉を湯で練った、粥に近いもの。灰色がかった青という不思議な色をしている。味はとうもろこしの素朴な甘みと、土のような香ばしさ。塩を入れるかハチミツを入れるかは人による。とろりと重く、スプーンから落ちるのに一拍かかる。ナバホでは赤ん坊が最初に食べる固形物で、儀式の場でも配られる。観光客向けの料理ではないので、出す店は限られる。

ニールダウン・ブレッド(6ドル=約942円)
すりつぶした生のとうもろこしを皮に包んで、灰の中で蒸し焼きにしたもの。「ひざまずいて作る」ことから名前がついた。もっちりして密度が高く、噛むほど甘い。砂糖は入っていないのに、とうもろこしの糖だけでここまで甘くなるのかと驚く。収穫期に作るものなので、秋にしか出会えないことが多い。

ナバホ・タコの別の店の一皿。具の盛り方は店ごとに違う。
ナバホ・タコの別の店の一皿。具の盛り方は店ごとに違う。
生地を平らに伸ばして焼く。焚き火の熱で膨らむのを待つ。
生地を平らに伸ばして焼く。焚き火の熱で膨らむのを待つ。
ホースシューベンド

第 6 章

ホースシューベンド

町から10分、歩いて15分。コロラド川が270度曲がる崖の縁

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

ページの町から南へ8km、US-89沿いに駐車場がある。そこから片道約1.1km(往復1.5マイル)の砂の道を歩くと、いきなり地面が消える。深さ300m下を、コロラド川が馬蹄形に曲がって流れている。これがホースシューベンドだ。

「歩いて15分」と聞くと楽に思えるが、日陰がほとんどない。途中に日よけの構造物が2か所あるだけ。夏の午後は地表温度が50度を超える。水を持たずに行くと本当に危ない。

駐車場からの道。砂と低木だけ。日陰は途中の屋根2か所しかない。
駐車場からの道。砂と低木だけ。日陰は途中の屋根2か所しかない。
尾根を越えると、そこから先はゆるい下り。もう川の音が聞こえる。
尾根を越えると、そこから先はゆるい下り。もう川の音が聞こえる。

料金と時間(2026年8月時点):駐車場代が普通車1台10ドル(約1,570円)、バイク5ドル、大型商用車は35〜140ドル。国立公園の年間パスは使えない。ここはページ市が管理していて、国立公園局の管轄ではないからだ。開門は日の出、閉門は日没で、年中無休。支払いは現金・カードとも可能だが、大型連休は現金のみになることがある。

路肩駐車は厳禁。US-89沿いに停めると牽引される。必ず正規の駐車場へ。

展望台に着く。柵があるのはここだけ。
展望台に着く。柵があるのはここだけ。
手すりのない縁。足元は砂まじりの岩で滑る。
手すりのない縁。足元は砂まじりの岩で滑る。
高さの感覚。人が立つとやっとスケールがわかる。
高さの感覚。人が立つとやっとスケールがわかる。

柵は「メインの展望台の一部だけ」。それ以外の縁は切り立っていて、風も強い。実際に転落死亡事故が起きている。写真のために縁ぎりぎりに立つのは、やめたほうがいい。特に強風の日と、雨で岩が濡れている日は。

コロラド川が270度曲がる。中央の台地の高さは川面から約300m。
コロラド川が270度曲がる。中央の台地の高さは川面から約300m。

いつ行くか。展望台は西を向いているので、午後から夕方が順光になる。逆に朝は谷の中が影に沈む。ただし夕方は人が集中する。狙い目は日没の1時間前に着いて場所を取り、日が沈んでからさらに20分粘ること。太陽が地平線に消えたあとのほうが空の色は濃くなる。多くの人は日没の瞬間に帰ってしまうので、そこから急に静かになる。

日の出の側から。朝は谷底が影になる。
日の出の側から。朝は谷底が影になる。
午後の光。壁の赤が最も濃く出る時間帯。
午後の光。壁の赤が最も濃く出る時間帯。
日没直後。人が引き、色だけが残る。
日没直後。人が引き、色だけが残る。
夕暮れ。川面が空の色を映して銀色になる。
夕暮れ。川面が空の色を映して銀色になる。
日没から20分後。空が赤紫に焼ける。
日没から20分後。空が赤紫に焼ける。

混雑と駐車場:ハイシーズン(3〜10月)の午後は駐車場が満車になり、入口で待たされる。回転は速いので15〜30分待てば入れることが多いが、日没狙いなら1時間前には到着しておきたい。トイレは駐車場にあり、渓谷側にはない。

足元と服装:砂が深いのでサンダルは不向き。日射しが強いので帽子とサングラス、日焼け止めは必須。水は1人1リットル以上。春と秋は快適だが、風が冷たいので薄手のウィンドブレーカーがあるといい。

展望台から見た全景。手前の岩は柵の外側。
展望台から見た全景。手前の岩は柵の外側。
川はここで大きく蛇行し、また北へ戻っていく。
川はここで大きく蛇行し、また北へ戻っていく。
夕方の色。岩の赤と水の緑がいちばん強く出る。
夕方の色。岩の赤と水の緑がいちばん強く出る。

BirdHouse のハニーバター・フライドチキン(14ドル=約2,198円)
展望台から町に戻って、渋滞を避けるならここ。ページのフライドチキン専門店で、味はオリジナル/ハニーバター/スパイシーの3種。人気はハニーバター。

衣は薄めでざくざくした食感。揚げたてに温めたハニーバターを刷毛で塗るので、表面がつやつやして、噛むと衣が割れる音がする。甘さと塩気が交互に来て、そこに鶏の脂が混ざる。冷めると衣が湿るので、テイクアウトなら車の中で即食べたほうがいい。

マカロニ&チーズ(4ドル=約628円)
サイドの定番。濃いチェダーで、とろりというより「もったり」。上に細かいパン粉が振ってあり、そこだけ食感が違う。チキンの塩気とぶつかるので、コールスロー(酸味が強い)を一緒に頼むとバランスが取れる。

ハニーバター・フライドチキン。揚げたてに温めた蜜バターを刷毛で塗る。
ハニーバター・フライドチキン。揚げたてに温めた蜜バターを刷毛で塗る。
マカロニ&チーズ。上に振ったパン粉のところだけ食感が違う。
マカロニ&チーズ。上に振ったパン粉のところだけ食感が違う。
フライブレッドにチキンを載せた一皿。この土地では何でもフライブレッドが土台になる。
フライブレッドにチキンを載せた一皿。この土地では何でもフライブレッドが土台になる。

NIGHT IN PAGE

夜、光がひとつもない
という贅沢

ページの夜空は暗い。町の規模が小さく、周囲200kmに大きな街がないからだ。ホースシューベンドから戻って、駐車場の外れで空を見上げると、天の川が肉眼で帯に見える。

夏場は午後の雷雨が過ぎたあとが特に澄む。気温は日中40度でも、夜は20度前後まで落ちる。上着を1枚持っていくこと。

ただし暗い場所へ徒歩で行くのは危険。崖と、ガラガラヘビと、道に迷うリスクがある。星を見るなら宿の駐車場か、レイク・パウエル沿いの正規の展望地で。

岩壁の上を回る星の軌跡。数十分の露光でこう写る。
岩壁の上を回る星の軌跡。数十分の露光でこう写る。

Slackers のバッファロー・バーガー(16ドル=約2,512円)
町の食堂。牛ではなくバイソン(アメリカ野牛)のパティが選べる。牛より脂が少なく、鉄っぽい旨みが強い。焼きすぎるとぱさつくので、ミディアムで頼むのが正解。噛むと肉汁というより「肉の香り」が広がる。玉ねぎのフライとピクルスが挟まっていて、その酸味が脂の少なさを補っている。

State 48 Tavern の地ビール(8ドル=約1,256円)
アリゾナ州は合衆国48番目の州。その名前を掲げた酒場で、州内の醸造所のビールを樽で置いている。IPAは松と柑橘の香りが強く、苦みは後を引かない。砂漠を1日歩いた後の1杯としては出来すぎている。ダーツ台とテレビがあり、地元客が野球を見ている。

El Tapatio のタコス・アル・パストール(1個4ドル=約628円)
ページにはメキシコ料理店が何軒もあり、どこも本格的だ。アル・パストールは、チリとパイナップルに漬けた豚肉を縦の串で焼いたもの。甘・酸・辛が同時に来る。小さいコーントルティーヤ2枚重ねの上に、刻んだ玉ねぎとパクチー、ライムを搾って食べる。1個が小さいので3〜4個は軽い。

ソパイピア(7ドル=約1,099円)
締めの甘いもの。揚げた四角いパンで、中が空洞になっている。角を割ってハチミツを流し込むのが正しい食べ方。外はぱりっと、中は薄い皮が層になっていて、ハチミツが染みる。シナモンシュガーがかかっていることも多い。1皿4個は多いので分け合うといい。

タコス・アル・パストール。豚肉とパイナップルで甘・酸・辛が同時に来る。
タコス・アル・パストール。豚肉とパイナップルで甘・酸・辛が同時に来る。
ソパイピア。中が空洞の揚げパンで、角を割ってハチミツを流し込む。
ソパイピア。中が空洞の揚げパンで、角を割ってハチミツを流し込む。
ナバホ・タコの屋台。この手の小屋が道沿いに点在している。
ナバホ・タコの屋台。この手の小屋が道沿いに点在している。
フライブレッドを揚げるスタンド。行列は大抵ここにできる。
フライブレッドを揚げるスタンド。行列は大抵ここにできる。
祭りの日の屋台。フライブレッドとインディアン・タコの看板。
祭りの日の屋台。フライブレッドとインディアン・タコの看板。
焼き上がったパン。積み上げて布をかけ、湯気で保温する。
焼き上がったパン。積み上げて布をかけ、湯気で保温する。
ナバホの織り手。毛織物は今も生活と土産物の両方で生きている。
機を織るナバホの女性(20世紀初頭の記録写真)。この技術は今も受け継がれている。

買い物の話。US-89沿いや展望地の入口には、ナバホの人が自分で作った銀細工・ターコイズ・織物を並べるスタンドが立っている。土産物店より安く、作り手から直接買える。現金のほうが話が早いことが多いので、20ドル札を何枚か持っておくといい。値切りの文化は強くないので、提示価格を尊重するのが礼儀だ。

その先の荒野へ

第 7 章

その先の荒野へ

マーブルキャニオン、ナバホ・ブリッジ、そして赤い塔が並ぶ道

いまここ

ラスベガス着
US-89を北へ
ページ着・湖と壁
アッパー・アンテロープ
ロウアー・アンテロープ
ホースシューベンド
その先の荒野へ

ページを離れる日、まっすぐ帰るのはもったいない。US-89Aを南西へ40分走ると、マーブルキャニオンに着く。グランドキャニオンの上流端にあたる場所で、コロラド川が深い溝を刻んでいる。ここにナバホ・ブリッジという橋が2本並んで架かっている。1929年の旧橋と1995年の新橋だ。

旧橋は今は歩行者専用で、真ん中まで歩いて、150m下の川を覗き込める。運がよければカリフォルニアコンドルが橋桁に止まっている。翼を広げると3mになる猛禽で、一度は野生絶滅したものが再導入された。

ナバホ・ブリッジ。手前が歩行者用の旧橋、奥が現役の新橋。
ナバホ・ブリッジ。手前が歩行者用の旧橋、奥が現役の新橋。
橋の上から。150m下をコロラド川が流れる。
橋の上から。150m下をコロラド川が流れる。

ここまでの費用感:ページからマーブルキャニオンまで往復約130km、ガソリン代で10ドル(約1,570円)ほど。橋のたもとのビジターセンターは入場無料。近くのクリフ・ドウェラーズやレース・フェリーには売店と食堂がある。

Cliff Dwellersのグリーンチリ・チーズバーガー(17ドル=約2,669円)
荒野のど真ん中の食堂。パティの上に、焼いて皮をむいた青唐辛子(ハッチ・チリ)がまるごと1本載る。辛さは中程度だが、焼いた青唐辛子特有の香ばしさと青い香りが強い。溶けたチーズと合わさると、辛みが丸くなる。バンズはやわらかく、肉汁と唐辛子の水分ですぐ湿るので、早く食べたほうがいい。

ブルーコーン・クッキー(3ドル=約471円)
売店のレジ横にある。青とうもろこしの粉を混ぜた素朴な焼き菓子で、色は灰青色。ざらっとした舌触りで、甘さは控えめ。とうもろこしの香りがはっきり残る。コーヒーに浸すと崩れるが、それがうまい。

グリーンチリ・チーズバーガー。焼いた青唐辛子がまるごと1本載る。
グリーンチリ・チーズバーガー。焼いた青唐辛子がまるごと1本載る。
マーブルキャニオン周辺。地層がそのまま断面になっている。
マーブルキャニオン周辺。地層がそのまま断面になっている。
US-163沿いの光景。ここから先は完全な荒野。
US-163沿いの光景。ここから先は完全な荒野。
放牧の馬。柵はないので、道路上に出てくることがある。
放牧の馬。柵はないので、道路上に出てくることがある。

そしてモニュメントバレーへ。ページから東へ約200km、2時間20分。US-163に入ると、赤い砂の平原に高さ300mの岩の塔が立ち並ぶ、あの景色になる。ここもナバホ・ネイションの土地で、ナバホ・トライバル・パークとして管理されている(入園料は車1台8ドル/約1,256円、乗車4名まで)。

アンテロープキャニオンとホースシューベンドとモニュメントバレー。この三つを結ぶ2泊3日が、たぶんこの地域のいちばん濃い回り方だ。

US-163から見たモニュメントバレー。塔の高さは平原から約300m。
US-163から見たモニュメントバレー。塔の高さは平原から約300m。

費用のまとめ/成田発2泊3日・大人2人で1台を借りる想定の1人あたり。2026年8月時点、1ドル=157円で換算。航空券は時期で倍近く動きます。

航空券(成田⇄ラスベガス往復・エコノミー)130,000円
ESTA 申請料(21ドル・有効2年)3,300円
レンタカー3日+保険(150ドル/2人割)23,550円
ガソリン代(往復約900km/2人割)6,280円
ページ2泊(1泊170ドル・2人割)26,690円
アッパー・アンテロープ 光の柱ツアー+チップ20,410円
ロウアー・アンテロープ ツアー+チップ14,050円
ホースシューベンド 駐車場(10ドル/2人割)790円
グレン・キャニオンNRA 入域(30ドル/2人割)2,360円
食事・飲み物 3日分23,600円
合計(1人あたり)約251,000円

アンテロープキャニオンのツアーを予約する

※広告枠。表示される内容は提携各社によります。

削るなら/ロウアーだけにすれば1.4万円、宿をページ郊外のモーテルにすれば1泊8,000円台まで落ちます。逆に削ってはいけないのは、光の柱の時間帯指定ツアーと、水と、ガソリンの残量です。

「この谷は、雨が作って、雨が壊す」
——ロウアーのガイドが、天井の隙間を指さして言った言葉。

行く前に必ず確認すること(2026年8月時点)/①ツアーの予約時刻がナバホ時間かアリゾナ時間か(夏は1時間ずれます)②三脚・バッグは持ち込めません③7〜9月は上流の雷雨でツアーが当日中止になることがあります④ホースシューベンドで国立公園パスは使えません⑤料金・営業時間は変わります。出発前に各運営者の公式サイトで再確認を。

この旅で使える予約サイトをまとめて見る

※広告枠。表示される内容は提携各社によります。

ANTELOPE CANYON / ARIZONA, USA

写真:Wikimedia Commons(各ファイルはパブリックドメイン、CC0、CC BY、CC BY-SA のいずれかで公開されているものを使用しています。作者名と個別のライセンスは各ファイルのページに記載があります)。料金・営業時間・ルールはすべて2026年8月時点の目安です。

写真の出典

  • Columns (7689816338).jpg / Romain Guy from San Francisco, USA / CC0 / Wikimedia Commons
  • Antelope_Canyon_-_Flickr_-_Sergiy_Galyonkin.jpg / Sergiy Galyonkin from Raleigh, USA / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Navajo_tacos.jpg / Gregg Montesi / CC0 / Wikimedia Commons
  • LAS LAS VEGAS AIRPORT (7393189582).jpg / Eric Salard / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Baggage claim area at McCarran International Airport Terminal 1 in Las Vegas, Nevada.jpg / Mr. Satterly / CC0 / Wikimedia Commons
  • Slot_machines_at_McCarran_International_Airport_2.jpg / Grendelkhan / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • In-N-Out Burger Double Double in Fresno, California.jpg / Thank You (21 Millions+) views / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Blick auf Page AZ.JPG / Patrick Pelster / CC BY-SA 3.0 de / Wikimedia Commons
  • Paria_Point_in_Kolob_Canyons.jpg / Murray Foubister / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • US_89_End.jpg / Rdhansen / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Kanab, street 02.jpg / When reusing, please credit me as author: Adam Kliczek, http://memoriesstay.com (CC-BY-SA-3.0) If you use my image on your website, please send me an email with webpage adress. Contact me at: adam.kliczekgmail.com pl en +/− pl en +/− / CC BY-SA 3.0 pl / Wikimedia Commons
  • Bacon & maple pancakes – Trading Post Coffee Roasters 2026-02-24.jpg / Andy Li / CC0 / Wikimedia Commons
  • Biscuits and sausage gravy (6340833792).jpg / jeffreyw / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Grand Staircase-Escalante National Monument (53127954242).jpg / BLMUtah / Public domain / Wikimedia Commons
  • Vermilion Cliffs National Monument (26426533600).jpg / BLMArizona / Public domain / Wikimedia Commons
  • Balanced Rocks, Marble Canyon, Arizona.jpg / Arne-kaiser / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Kanab_Post_Office.jpg / Finetooth / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • William Derby Johnson, Jr., House (Kanab, Utah).jpg / Finetooth / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Looking out from The Wave ^explored – Flickr – Mac H (media601).jpg / Mac H (media601) / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Coyote Buttes North, commonly called “The Wave” can be accessed through a lottery system This unique landscape is located in northern Arizona on BLM-administered lands (49996163852).jpg / BLMUtah / Public domain / Wikimedia Commons
  • Mount_Spry_and_the_East_Temple.jpg / The Cosmonaut / CC BY-SA 2.5 ca / Wikimedia Commons
  • Kolob Canyon, Paria Point.jpg / Doug Knuth / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Glen Canyon Dam from downstream, Page, Arizona – April 2026.jpg / Christian David / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Wahweap Bay from Wahweap Overlook, Lake Powell, Page, Arizona – April 2026.jpg / Christian David / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Wahweap Marina and Lake Powell, Page, Arizona – April 2026.jpg / Christian David / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • GlenCanyonDamm.jpg / Jacques Kohler (Wikipedia: Archijack) / CC BY 3.0 de / Wikimedia Commons
  • Glen Canyon National Recreation Area at Lone Rock – Utah (52496563673).jpg / Tony Webster / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Wahweap_Marina_at_Lake_Powell.jpg / flamouroux / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Window_on_Lake_Powell.jpg / RoyGoldsberry / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Grand Dam (43482217241).jpg / Romain Guy from San Francisco, USA / CC0 / Wikimedia Commons
  • Stormy Monday – Lake Powell, Arizona (54525547584).jpg / Janusz Sobolewski from Mississauga, Ontario, Canada / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Indian_Taco_with_Fry_Bread.jpg / m01229 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Indian_Taco_-_6923413484.jpg / m01229 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Texas_smoked_meats_from_Belton_restaurant.jpg / Glencliff Media / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Cornbread muffins (8525483714).jpg / jeffreyw / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Iced Tea with Lemon, First Watch, Melbourne, Florida.jpg / Pokemonprime / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons
  • Overlook_near_Lake_Powell.jpg / Fsendek1904 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Lake Powell – Page, Arizona (50560887677).jpg / G. Lamar / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Antelope Canyon Welle.JPG / Sören Plenge / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Off-road_vehicles_in_front_of_Antelope_Canyon_2013.jpg / Tuxyso / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Earth_road_to_Antelope_Canyon_2013.jpg / Tuxyso / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Antelope_Canyon_ground.jpg / Shashanksinghrathore / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • 06082013 – Antelope Canyon (9641714905).jpg / WiLPrZ from Rabat, Maroc / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Beam (8005636463).jpg / Romain Guy from San Francisco, USA / CC0 / Wikimedia Commons
  • Column of Light (4079210697).jpg / Romain Guy from San Francisco, USA / CC0 / Wikimedia Commons
  • Antelope Canyon Shadows (28562677274).jpg / Javier Rodríguez from Palma de Mallorca, España / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Bear_Detail_in_Antelope_Canyon.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Mummy_Face_on_Canyon_Wall_-_Antelope_Canyon.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Warm_Waves_in_Antelope_Canyon.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Warm_Wave_of_Stone_-_Antelope_Canyon.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Narrow_Section_in_Antelope_Canyon.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Antelope_Canyon_Looking_Up.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Reversing_Curves_in_Stone_-_Antelope_Canyon.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Bear_Standing_Tall_in_Antelope_Canyon.jpg / Eric Kilby / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Sandstone Antelope Canyon (Unsplash).jpg / Sebastien Gabriel sgabriel / CC0 / Wikimedia Commons
  • Antelope Canyon, United States (Unsplash 4VeSnxkrNAM).jpg / Laura Agustí lauraagusti / CC0 / Wikimedia Commons
  • AntelopeCave.jpg / Dheeraj Mutha / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Navajo_taco.jpg / Stilfehler / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Navajo_hamburger.jpg / Stilfehler / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Entrance_to_the_canyon_on_our_tour.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • 2017-12-14.5_Upper_Antelope_Canyon_-_001.jpg / mark byzewski / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Antilope grot (14001924979).jpg / rob Stoeltje from loenen, netherlands / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Antelope_Canyon_Mittags.jpg / Raimund Marx (Raimund.Marx@ch.tum.de) / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Antelope Canyon-X, Page, AZ (48146378351).jpg / David Zhang from Canada / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Antelope Canyon (25778786794).jpg / Andrew Kearns from Mill Valley, United States / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Lower Antelope Canyon, Page, United States (Unsplash H4omQL75e6k).jpg / Justin Luebke jluebke / CC0 / Wikimedia Commons
  • The Spririt of the Canyon (48129587746).jpg / David Zhang from Canada / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • When_you_look_up_at_Lower_Antelope_Canyon.jpg / Pawan Singh / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Above and below, Light & Dark beauty, Lower Antelope Canyon.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Large layers, Vertical, Lower Antelope Canyon.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Inside_Antelope_Canyon.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Gary, Colors, Lower Antelope Canyon.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Gary_focusing_up.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Light_edge.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Color & Sculpture in Lower Antelope Canyon.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • View above, blue sky.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Using the Nikon, Lower Antelope Canyon.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Sunlight goes deep, Best of, Lower Antelope Canyon.jpg / Tatiana12 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • The_Broken_Heart.jpg / Joshua G Chang / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Classic_Navajo_Taco_in_Cortez.jpg / Alan Levine / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Bannock_1995-07-01.jpg / Ansgar Walk / CC BY-SA 2.5 / Wikimedia Commons
  • Storm over Horseshoe Bend (Unsplash).jpg / Daniel Olah danesduet10 / CC0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe_Bend_landscape_1.jpg / Daniel Schwen / CC BY 3.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe_Bend-Glen_Canyon1.jpg / Burley Packwood / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe Bend overlook, Page, Arizona – April 2026.jpg / Christian David / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe Bend, United States (Unsplash).jpg / Freddy Marschall freddymarschall / CC0 / Wikimedia Commons
  • FeelingSmall 3 (Unsplash).jpg / Alexandre Godreau alexandre_godreau / CC0 / Wikimedia Commons
  • Grand_Canyon_Horseshoe_Bend.jpg / Thomas Wolf, www.foto-tw.de / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe_Bend_Eve_v3_Original.jpg / Mgimelfarb / CC0 / Wikimedia Commons
  • Page, United States (Unsplash ZFxXlaAxEaE).jpg / Wolf Schram wolfbroadcast / CC0 / Wikimedia Commons
  • Another_look_at_Horse_Shoe_Bend.jpg / Janusz Sobolewski / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe Bend, Colorado River (15652635874).jpg / PiConsti / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe_Bend_Under_the_Sunset_Afterglow_3.jpg / David Zhang / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe_Bend_13_February_2023.jpg / Charles Wang / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Horseshoe_Bend_HDR.jpg / J0ch3N89 / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Baked_macaroni_and_cheese.jpg / Scott Veg / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Indian_Fry_Bread_Chicken_Taco.jpg / Kate Ter Haar / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Cliff Star Trails (Unsplash).jpg / Andrew Preble apreble / CC0 / Wikimedia Commons
  • Navajo_Taco_Shack.jpg / tinyfroglet / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • UIATF_Pow_Wow_2009_-_frybread_stand.jpg / Joe Mabel / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
  • Las Vegas Paiute Tribe 24th Annual Snow Mountain 2012 Pow Wow (7278312262).jpg / Tomás Del Coro from Las Vegas, Nevada, USA / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
  • Pakwecikanak.jpg / Iskwew / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • A_Navajo_blanket_weaver_LCCN2016653224.jpg / Miscellaneous Items in High Demand, PPOC, Library of Congress / Public domain / Wikimedia Commons
  • Colorado rivier (14188525615).jpg / rob Stoeltje from loenen, netherlands / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • 0360 Navajo Bridge, Marble Canyon, AZ.jpg / Mark Averitt / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Marble Canyon Navajo Bridges 0692 (5492490722).jpg / Grand Canyon National Park / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Hatch_Green_Chile_Hamburger.jpg / Chitrapa / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
  • Marble Canyon, AZ. (37182720554).jpg / Rodrigo Paredes from Ciudad Autónoma de Buenos Aires, Argentina / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Monument Valley drive (51131270682).jpg / Mike McBey / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Horses in Monument Valley (39265281355).jpg / Mike McBey / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
  • Monument Valley (Explored) – Flickr – M McBey.jpg / Mike McBey / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons

写真122枚のうち、111枚の出典は以下のとおりです。各画像の利用条件は、リンク先の画像ページに記載のライセンスに従います。

ホーム › 北米 › アンテロープキャニオン(アメリカ)完全ガイド

同じカテゴリの、ほかの記事