世界の料理図鑑 ガーナ
フフ
fufu フフ Fufu
フフを噛むのはスープの味がわからない人だ、とガーナ人は冗談を言う。
茹でたキャッサバとプランテンを、杵と臼で30分搗いて作る主食。ガーナのアカン系民族が生み出したとされます。
ひと口目に来るのは味ではなく食感です。フフ自体はほぼ無味で、ほんのり酸味と芋の甘みがある程度。主役はスープです。
食感は餅より軽く、白玉より重い。噛むと歯に吸い付いてくる強い粘弾性。ぐいと引っ張ると伸びます。
- 国・地域
- ガーナ。ナイジェリア、コートジボワール等に同系
- 分類
- 練り物(主食)
- 相場
- GH₵20〜350(約286〜5,005円)
- 主な材料
- キャッサバ+プランテン(ガーナで最も一般的)、またはヤムイモ、ココヤム
- 辛さ
- フフ自体は辛くない。スープが辛い
- 食べる場所
- クマシがフフの本場。アクラのチョップバー
- ベスト時間
- 昼と夜。熱いうちに
- 一人前の目安
- スープ一杯+フフ一玉
- 食べ方
- 右手のみ。ちぎって丸め、親指でくぼみを作り、スープに浸して噛まずに飲み込む
- 近い料理
- アクプ(ナイジェリア)、ココンテ(ガーナ)、バンク
01一口目に来るもの
器の中に、白っぽい丸い塊が沈んでいます。周りは赤いスープ。これがフフです。
ひと口目に来るのは味ではなく食感。フフ自体はほぼ無味で、ほんのり酸味と芋の甘みがある程度です。
食感は餅より軽く、白玉より重い。噛むと歯に吸い付いてくる強い粘弾性があり、ぐいと引っ張ると伸びます。
スープに浸して飲み込むと、熱いスープの辛さと魚介の旨みが喉を通っていく。フフ自体が味の緩衝材になって、唐辛子の辛さを丸くします。
冷めると急速に硬くなるので、熱いうちに。

02二人一組で搗く
作り方は単純ですが、二人がかりです。
茹でた芋を臼に入れ、一人が杵で搗き、もう一人が搗く合間に素手で生地を返し、少しずつ水を足す。この二人一組の呼吸が命で、リズムが崩れると手を潰します。
木製の臼をウォドゥロ(woduro)、木製の杵をウォマ(woma)と呼びます。
手搗きは最低30分。フフマシンなら約1分で同じ滑らかさに到達します。
失敗の理由は四つ。芋の茹で不足(粒が残り、ダマになる)。水の入れすぎ(一度緩むと戻せない。水は「足りないくらい」から少しずつ)。搗き途中で休むと表面が乾いて層になる。キャッサバ比率が高すぎるとベタつきすぎ、プランテン比率が高すぎると崩れやすい。


16世紀まではキャッサバがなかった
16世紀にポルトガル商人がブラジルからキャッサバを持ち込む以前は、主にココヤム(タロイモの一種)、プランテン、ヤムイモで作られていました。キャッサバの導入がフフを変えた。
語源はアカン人のトゥイ語(Twi)。歴史家ミラーによれば「fufu」はトゥイ語で文字通り「白い」を意味する。キャッサバ製フフの白っぽい見た目に由来するとみられます。



第 二 章
飲 み 込 む 主 食
噛まない。だから swallow(飲み込むもの)と呼ばれる
03右手だけで、噛まずに
食べ方には明確な作法があります。
食前に必ず手を洗う(席まで水と桶が運ばれてきます)。
右手のみ。左手は不浄とされ、食べ物に触れません。
指と手のひらの付け根でひとかたまりをちぎり取り、丸める。親指でくぼみをつけて「スープのポケット」を作る。
スープに浸したら、噛まずに飲み込むのがガーナ流です。ただし初心者は喉に詰まらせないよう小さくちぎってください。
やってはいけないこと:フフをナイフで切る、手とカトラリーを混ぜて使う、人前で音を立てて指をしゃぶる、スープが熱いと文句を言う。


フフを噛むのは、スープの味がわからない人だ。ガーナでよく言われる冗談
04種類を並べてみる
何の芋で作るかで、粘りと色が変わります。



05いくらで食べられるか
チョップバーと呼ばれる庶民の食堂がいちばん安い。
06どこで食べるか
クマシがフフの本場です。アシャンティ王国の首都。アイクス・カフェ・アンド・グリル(Adum、Centre for National Culture隣)はフフ・ティラピア・スープが看板。アカ・ポコ(Asafo/Amakom付近)、ジョフェル(Amakom/Adum付近)、X5 Kitchen & Bar(Danyame)。市場ならケジェティア・マーケット周辺のチョップバー。
アクラ:ブカ・レストラン(Osu, 10th Street)、アズメラ、シカダ、オセイクロム・アドゥアネパ。
葬儀の食事にフフとライトスープを出すのがアシャンティの慣習で、フフは「弔いの味」でもあります。


07豆知識
フフを機械化したのはガーナ人。2004年、電気機器商のファデニョム・チャールズが最初のフフマシンを製作しました。その後クワメ・エンクルマ科学技術大学(KNUST)の研究者らが量産型を開発し、2014年までにアクラの家庭や小規模事業者に普及。2017年にはトーゴの起業家が「Foufoumix」を発表しています。
手搗き30分から機械1分へ。「フフ搗き機は人の仕事を奪う」という議論がガーナで実際に起きました。
「fufu」はトゥイ語で「白い」。キャッサバ製フフの色に由来します。料理名が色になっている例です。
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写真はすべて Wikimedia Commons より。各画像の作者とライセンスは以下のとおりです。
- 01/Fufu and Light Soup with meat.jpg / Kwabena / CC BY-SA 3.0
- 02/Fufu production.jpg / Liberty photography / CC BY-SA 4.0
- 03/Fufu in ghana.jpg / Bonnahjnr / CC BY-SA 4.0
- 04/Fufu and Light Soup.jpg / Bright.adomako / CC BY-SA 4.0
- 05/Fufu and ‘light soup.jpg / Bonnahjnr / CC BY-SA 4.0
- 06/Fufu accompagné d’une sauce arachide au poulet.JPG / Edem228 / CC BY-SA 4.0
- 07/Fufu 1.jpg / HarunaSylvester / CC BY-SA 4.0
- 08/Asante fufu.jpg / Otwemakenzy / CC BY-SA 4.0
- 09/Fufu and Edikaikong.jpg / Donaldson Chickeme / CC BY-SA 4.0
- 10/Fufu Seller.jpg / Lolade18 / CC BY-SA 4.0
- 11/Fufu plantain Ghana 1.jpg / ZELSC / CC0
- 12/Fufu Flour.jpg / David Fisher / CC BY 2.0
- 13/Fufu powder at the Liberian Marketplace in Sinkor.jpg / Jefferson Krua / CC BY-SA 4.0
- 14/A delicious local meal.jpg / HarunaSylvester / CC BY-SA 4.0

