
マンドゥ
만두Dumplings filled with pork, tofu and vegetables, steamed, boiled or fried
肉、豆腐、もやし、キムチなどを皮で包む。マンドゥは日本の餃子と似て見えることもあるが、具、形、蒸すか焼くか煮るかで幅がある。大きな半月形にも、スープの一杯にもなる。
肉だけではない、
詰め物の取り合わせ。
ひだを寄せた皮を割ると、細かく切った具がまとまっている。豆腐や野菜の入るマンドゥでは、肉だけの詰め物とは違う口当たりがある。
一口サイズだけを想像せず、大きな蒸しマンドゥや汁の中のマンドゥも見たい。包むという共通の方法から、土地と食卓に合わせた料理が広がっている。
マンドゥは皮に具を包む料理。豚肉などの肉に、豆腐、もやし、きのこ、キムチを組み合わせる型がある。具の材料と割合は土地や店による。
日本でよく見る焼き餃子だけを基準にしないと、大きさと調理の幅が分かりやすい。蒸して皮をやわらかくする型も、焼き色を付ける型も、汁で煮る型もある。

市場でたくさん並べたマンドゥ。ふっくらした生地の型もある。 写真の出典

焼いて皿に盛った、韓国式のマンドゥ。 写真の出典
- 皮
- 小麦粉などの生地で、具を包む。
- 詰め物
- 肉と豆腐、野菜などを合わせ、型ごとに違う味を作る。
- 加熱
- 蒸す、焼く、汁で煮ることで皮の食感も変わる。
高麗の記録から、
後の宴席へ。
韓食振興院の食文化解説は、『高麗史』に現れるマンドゥの記録を紹介する。高麗時代に知られていたことを示す手掛かりだが、正確にいつ、誰が持ち込んだかまで同じ記録で確定するわけではない。
朝鮮王朝では、1643年の外国使節を迎える儀軌などにも、関連する料理の記録があると説明される。皮や詰め物の材料は時代とともに変わり、現在の一種類のレシピを過去に当てはめられない。
平壌など北部のマンドゥは、肉、豆腐、もやしなどを使う大きな型が知られる。南へ移った人々が北の料理を伝えた歴史も、現在の韓国の店の多様さにつながる。

焼きマンドゥを割ると、中の刻んだ具が見える。 写真の出典
皮の中にも、
土地の食文化を包む。
同じ包み方でも、
皮の仕上がりが違う。
チン・マンドゥは蒸す型、クン・マンドゥは焼く型。蒸した皮のやわらかさと、焼き色の付く面の香ばしさは違う。中の具だけでなく、皮も調理法で変わる。
マンドゥククは汁で食べる料理。餅と合わせるトック・マンドゥククでは、餅の弾力とマンドゥの詰め物が一杯に入る。
ラーメンへ加える食卓もあり、軽食の取り合わせにもなる。ただし、すべてを昔からの代表的な型とするのではなく、蒸し、焼き、汁物という調理の違いから見たい。

金属の皿に盛ったマンドゥと、別添えのたれ。 写真の出典
豆腐、もやし、キムチ。
肉と合わせる理由を知る。
マンドゥの中身は、肉だけに限らない。豆腐やもやし、きのこ、キムチなどを合わせる型では、異なる食感と味を一つの詰め物へまとめる。北部の大きな型でも、この取り合わせが食べ応えを作る。
細かくした具は、皮の中へ入ると外から見えない。蒸した一個を割ると、青菜や肉などの違いが見え、一つのまとまりの中にも材料の個性が残っていることが分かる。
蒸す型では皮がやわらかく、焼く型では焼き面の香ばしさが加わる。汁で煮る場合は、皮と具だけでなくスープも食事になる。同じ詰め物でも、加熱と盛り付けによって食べる形が変わる。
トック・マンドゥククなら、餅という別の主食が同じ汁へ入る。皮に包む料理と、米の餅の料理が一杯で出会う。単に餃子に似た食べ物と見るより、具、皮、汁の取り合わせから知ると、マンドゥの広がりがつかめる。

スープで煮たマンドゥ。皮の形が汁の中に見える。 写真の出典
料理を出す場所と、
作る人の仕事。

広蔵市場に並ぶマンドゥ。 写真の出典
魚の皮の型と、
小さなマンドゥを包む型。
韓食振興院のマンドゥの解説は、小麦やそばの皮だけでなく、魚を使うオマンドゥなどの型も紹介する。包みは必ず同じ粉の皮というわけではない。具をまとめる外側の材料が変わると、一個の食感と調理の仕事も変わる。
三角の形、ナマコを思わせる形、小さなマンドゥを複数まとめて大きな一個へ包む型もある。包む料理の名前が同じでも、大きさと成形は多様だった。現在の半月の一個だけを、昔の全てのマンドゥへ当てはめない方が面白い。
皮、具、形、加熱という四つに分けると、蒸したもの、汁へ入れるもの、焼くものの違いを知れる。一種類の餃子の別名としてではなく、包みの仕事の幅を持つ料理として読みたい。
冷たい汁に合わせる、
ピョンスという料理。
開城のピョンスは、冷ました汁などへ合わせる型として紹介される。熱いマンドゥククだけが汁と食べる方法ではない。皮に具を包む共通の仕事から、温かい冬の汁と、冷たい食べ方へ料理が分かれる。
広蔵市場の写真には、売り場へ並べたマンドゥがある。大きな蒸し器や売り場の一個は、家庭の少量の成形とは違う数で作られる。具を練り、皮を用意し、包み、蒸して出すという仕事が、食堂の一皿へつながる。
諸葛亮の人の頭に似せた供え物の話は、マンドゥの名と結びつく有名な伝説。一方で、高麗や朝鮮の文献は、実際にその時代に料理が知られた手がかりになる。伝説と文献、現在の売り場を分けて読むと、長い歴史を誇張せずに深く楽しめる。
基本情報
- 国・地域
- 韓国。具の材料と割合は土地や店による
- 分類
- 皮に具を包み、蒸す・焼く・汁で煮る料理
- 主な材料
- 小麦粉などの皮、豚肉などの肉、豆腐、もやし、きのこ、キムチ
- 味の軸
- 肉に豆腐や野菜を合わせた詰め物の口当たり。型ごとに違う味
- 調理
- 細かく切った具を皮で包み、蒸す、焼き色を付ける、または汁で煮る
- 食べる場面
- 市場でたくさん並べて売られる。一口サイズからスープの一杯まで
- 型・地域差
- 蒸す型、焼く型、汁で煮る型。大きな半月形やふっくらした生地の型も
- 現地名
- 만두(Mandu)
- 記録・注記
- 日本の餃子と似て見えるが、具、形、調理法で幅がある
出典
写真(11枚)
- 1. ひだを寄せた皮の中に具を包んだ、蒸しマンドゥ。 / 국립국어원 / CC BY-SA 2.0 kr / 原典。表示時に明るさを調整。
- 2. 市場でたくさん並べたマンドゥ。ふっくらした生地の型もある。 / Clementina / CC BY-SA 3.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 3. 焼いて皿に盛った、韓国式のマンドゥ。 / Guilhem Vellut from Paris, France / CC BY 2.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 4. 焼きマンドゥを割ると、中の刻んだ具が見える。 / 사이팔사 / CC BY 2.0 kr / 原典。表示時に明るさを調整。
- 5. 蒸したマンドゥを木の板に並べた一皿。 / Chloe Lim / CC BY 2.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 6. 半月形の蒸しマンドゥ。 / chomjong / CC BY 2.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 7. 金属の皿に盛ったマンドゥと、別添えのたれ。 / chomjong / CC BY 2.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 8. 皮を割ったマンドゥ。青菜などの具が詰まっている。 / chomjong / CC BY 2.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 9. ラーメンにマンドゥを加え、キンパも合わせた食卓。 / Jude Lee / CC BY 2.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 10. スープで煮たマンドゥ。皮の形が汁の中に見える。 / SarKaLay စာကလေး / CC BY-SA 4.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
- 11. 広蔵市場に並ぶマンドゥ。 / Republic of Korea from Seoul, Republic of Korea / CC BY-SA 2.0 / 原典。表示時に明るさを調整。
写真は各原典で作者とライセンスを確認したものです。すべてサイト内に取り込み、本文では明るさ・彩度を控えめに補正して表示します。






